工藤歯科BLOG

2013年8月29日 木曜日

口内炎について


口内炎の痛みで食事に困る方は結構多いですね。
とくに口の中を誤って噛んでしまったということもなく、非常に頻繁にできる方もいます。

一方で食事中に誤って粘膜を噛んでしまいその時は少し痛みがあっても、自然に口内炎にならずに治ってしまう方もいます。

多くは再発性アフタといわれるもので、円形の潰瘍(かいよう)です。

潰瘍とは皮膚でいえば、皮の向けた状態であり、皮膚の場合は、転んだりしてすりむいた傷(擦過傷)です。
この皮膚の擦り剥けた状態が口の中の粘膜に生じ、一定期間病むことになるのが口内炎です。
皮膚の傷の場合は比較的すぐにカサブタになり、痛みも和らぐことが多いです。また皮膚の傷は絆創膏を貼ることができます。創面は絆創膏に覆われて清潔になりかつ外界からの刺激から守ることができるので痛みから解放されやすいといえます。
しかし口の中では絆創膏を貼ることができません。
食事や飲料の刺激から守るのもなかなか大変です。熱いものも入ってきますし、辛いものなども入ってきます。口腔内は外界との接点であり常に色んな細菌の感染がある状況です。

創面の保護が困難で無防備のため、口内炎の治癒には、粘膜の自然治癒力に完全に頼らざる負えない状況です。
しかし組織学的にも皮膚と比べても粘膜上皮の再生治癒力は非常に旺盛です。
ピンク色~赤い口腔内の粘膜はもともと血行が非常に豊富なため修復能力は非常に高い組織です。

しかし口内炎はしばしば1週間から長いと10日くらい痛い状況が続くことがあります。
しかもピーク時は相当な痛みで自発性の痛みの場合もあります。

これは完全に治癒不全の状況になっているのです。
治癒不全の理由には口の中の細菌、真菌(カビ)、ウイルスなどの感染、飲食による物理的化学的刺激、全身的な免疫細胞の活力低下などが複合的に関わっています。

感染が主であれば原因菌・ウイルスに有効な抗生物質や抗ウイルス剤を使えれば原因療法になるかもしれません。しかしこれには血液検査と結果待ちというタイムラグが生じます。結果が出るころには痛みもとれて治癒しているかもしれません。

また原因ウイルスに効果のある抗ウイルス剤が存在しないという場合もあるかもしれません。抗ウイルス剤というのは非常に限られた種類のものしかないのが現状です。

以上より抗ウイルス剤による治療をあまり主に考えることはできません。

なので口内炎については、原因除去という方向よりも免疫力を腑活する方法、原因因子の軽減という方向がよいです。




投稿者 工藤歯科