工藤歯科BLOG

2014年5月 1日 木曜日

ブログをはじめます。

よろしくお願いします。

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2013年8月29日 木曜日

口内炎について


口内炎の痛みで食事に困る方は結構多いですね。
とくに口の中を誤って噛んでしまったということもなく、非常に頻繁にできる方もいます。

一方で食事中に誤って粘膜を噛んでしまいその時は少し痛みがあっても、自然に口内炎にならずに治ってしまう方もいます。

多くは再発性アフタといわれるもので、円形の潰瘍(かいよう)です。

潰瘍とは皮膚でいえば、皮の向けた状態であり、皮膚の場合は、転んだりしてすりむいた傷(擦過傷)です。
この皮膚の擦り剥けた状態が口の中の粘膜に生じ、一定期間病むことになるのが口内炎です。
皮膚の傷の場合は比較的すぐにカサブタになり、痛みも和らぐことが多いです。また皮膚の傷は絆創膏を貼ることができます。創面は絆創膏に覆われて清潔になりかつ外界からの刺激から守ることができるので痛みから解放されやすいといえます。
しかし口の中では絆創膏を貼ることができません。
食事や飲料の刺激から守るのもなかなか大変です。熱いものも入ってきますし、辛いものなども入ってきます。口腔内は外界との接点であり常に色んな細菌の感染がある状況です。

創面の保護が困難で無防備のため、口内炎の治癒には、粘膜の自然治癒力に完全に頼らざる負えない状況です。
しかし組織学的にも皮膚と比べても粘膜上皮の再生治癒力は非常に旺盛です。
ピンク色~赤い口腔内の粘膜はもともと血行が非常に豊富なため修復能力は非常に高い組織です。

しかし口内炎はしばしば1週間から長いと10日くらい痛い状況が続くことがあります。
しかもピーク時は相当な痛みで自発性の痛みの場合もあります。

これは完全に治癒不全の状況になっているのです。
治癒不全の理由には口の中の細菌、真菌(カビ)、ウイルスなどの感染、飲食による物理的化学的刺激、全身的な免疫細胞の活力低下などが複合的に関わっています。

感染が主であれば原因菌・ウイルスに有効な抗生物質や抗ウイルス剤を使えれば原因療法になるかもしれません。しかしこれには血液検査と結果待ちというタイムラグが生じます。結果が出るころには痛みもとれて治癒しているかもしれません。

また原因ウイルスに効果のある抗ウイルス剤が存在しないという場合もあるかもしれません。抗ウイルス剤というのは非常に限られた種類のものしかないのが現状です。

以上より抗ウイルス剤による治療をあまり主に考えることはできません。

なので口内炎については、原因除去という方向よりも免疫力を腑活する方法、原因因子の軽減という方向がよいです。


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2013年8月29日 木曜日

なぜ歯科医によりいうことが違うのか2

前回は主に、診断とそれに関わる歯科医の頭の中の歯科学の質と量の差によるという話をしました。

 

今回は、もう2点の要素を上げたいと思います。

重要な一点は、歯科医の「診療哲学」です。

 

たとえば 金儲けを第一に考えて仕事をしている歯科医の場合は、診療報酬の上がるようなシステムを第一に考えて診療します。具体的には、時間もかかり保険診療点数の低い根管治療などには極力時間を省いて、自費の修復物や被せもの、入れ歯、インプラント、矯正を強く勧めてきます。患者さんとしては想像していなかったような大掛かりな治療プランを提示してくる場合もあるでしょう。

単価を上げて かつ、時間を短縮していけば儲かりますから。

 

たとえば、歯を一本抜かなければならないとします。その歯の前後両隣の歯は被せものが入っているとします。歯科医が一番もうかるのは、抜いた歯の跡にはインプラントを入れて、かつ前後の両隣の歯の冠も自費でやり変える方法です。どういうことかというと、抜歯後にインプラントをすぐ入れるよりは通常は4カ月待ちますからその間に歯がない状況が生じるので前後の被せものを撤去させてもらい仮歯ブリッジを入れます。これでインプラントをしてかつ冠もやりかえて終了したとします。

インプラント+2本の被せもの という治療費用を請求できます。

 

しかしこのように、前後の歯が被せてありかつ歯根の状態が健全であればブリッジという選択があります。インプラントは不要になります。治療期間も短縮されます。

両隣の歯が被せている治療歯ならばブリッジを行うのがもっとも最小限の治療です。

インプラントもして冠もやりかえるのは、過剰治療介入の可能性があるのです。

もちろん冠が入っていても、不適合だったり、虫歯があったりなど、治療適応の場合もあるでしょう。

ただ一般に必要最小限度の治療でいえばブリッジでいけます。

ブリッジは天然歯に咬合負担が重くかかるのでインプラントが最善という考えがあります。

それであればインプラントだけをして冠は現状のものを生かせばよいのです。

仮の入れ歯を一時的に使用する方法もありますし暫間固定という方法もあります。

いずれも歯科医院の経営的にはもうからない治療にはなります。

 

インプラント専門医 根管治療の専門医 歯周病の専門医 クラウンブリッジの専門医、入れ歯の専門医 矯正の専門医

など歯科の治療分野でも分野が分かれており、どの領域の治療分野が強いのか 歯科医師により異なります。

 

非常によくあるのが、根管治療はあまり研修しておらず、インプラントを専門的に研修している歯科医です。この風潮が近年多く見られます。背景には経済事情があります。

その実態を如実に表していることがあります。インプラント学会は大盛況で会員数は拡大中です。根管治療の学会・・・歯内療法学会は閑古鳥・・・ とはいいませんがインプラント学会と同日開催などしようものならその差は呆れるほどです。歯を残す治療で最後の砦となるのが根管治療なのですが・・いかんせん診療報酬はインプラントとは比べるまでもありません。

 

インプラントを専門に研修しており根管治療にあまり熱心でない歯科医は、根管治療の可能性・意義をあまり重視しておらず、臼歯部で再感染などのケースでは、「治療してもまた悪くなるから抜歯してインプラントが最善である」と説明するかもしれません。

 

一方根管治療をしっかり研修した歯科医は残す努力をやるだけやってからインプラントを考えても遅くないというスタンスのことが多いです。

 

要するに 歯科医によっていうことまちまちという現象については、

    その歯科医が何を中心に学んできているのか、

    診療哲学はどうか(商売と割り切って仕事をしているのか、普遍的な歯科医療の使命感を持って仕事をしているのか)

    その歯科医の診断能力はどうか(診査診断の時間を十分にとっているのか、3分間診療なのか)

などの要素で説明がつきやすいということになります。

 

 

 

医療法人について:

 

自分などの零細個人開業医にいわせると たとえば都内に何件も診療所をもつ医療法人などは非常に迷惑に感じます。基本的に分院を増やす歯科医というのは不労所得を増やしたいだけです。要するにビジネスで歯科医療をやっているのです。

歯科医療に徹する歯科医は自分の目の届く範囲以上に医院を拡大しません。

責任とれませんし歯科医一人の目が届く範囲に限界があるからです。

なので分院展開する法人の理事長は患者さんを自分で診療して責任をもつことは考えていません。替診の優秀な歯科医にがんばってもらって自分は働かないで収入を増やしたいのです。

 

本当に医療に徹して分院展開するのならば、2件目は過疎でも歯科医院が必要な伊豆諸島なの島とかに採算度外視で出すはずです。それができるのは1件目のもうけが大きいからその2件目のマイナスを穴埋めしてやっていけるでしょう


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2013年8月29日 木曜日

いい歯医者とは

いい歯医者紹介してよ というフレーズをときどき耳にします。

 

自分も先日 足を痛めて整形外科受診が必要になったときに、いい整形外科はどこかないかな と考えました。

 

自分にとっていい整形外科は、「職場からなるべく近いこと」が最重要事項でした。

仕事の合間に受診できるようなところが最適だったのです。

 

自分は歯科、口腔外科専門ですので、整形外科の先生の腕がどうか はわからないのです。そのため、地理的、時間的アクセスの良さが探す基準になりました。また、状態もふくらはぎ肉離れという、非常によくある疾患だったのであまり専門性による差がないのではないかと考えました。ということで、勤務先から一番近い整形外科に通院しました。

結果的に良かったと思っています。

 

いい歯医者どこかない?というときに、「その人が、どんな歯医者をいい歯医者と考えるか」

について明らかにする必要があります。

 

今回の自分にとってよい整形外科は「勤務先からすぐに通院できること」がよい整形外科でした。もっと親切な、あるいは腕のいい整形外科であっても遠いようでは仕事を休む必要が出るし通院の時間も交通手段も問題になります。

 

いい歯医者ない?というその人にこたえてあげるには、「じゃあ、あなたにとって良い歯医者とはどんな歯医者なの?」ということを聞かなくてはなりません。

 

Aさんは、以前に神経を抜いた歯が痛くて困っているとしたら、Aさんにとっていい歯医者とは、顕微鏡などを駆使して生物学的に結果の出せる根管治療専門医がいい歯医者であることになります。人当たりがよい優しい歯科医であっても、ラバーダムをしない、顕微鏡も使えない一般の歯科医であれば、Aさんにとって、いい歯医者とはなれないでしょう。

 

前提としていることは、根管治療分野においては、専門医であるか、(専門的根管治療の概念を理解していない)一般歯科医であるかで、治療結果に歴然と差があるという事実です。

 

歯科医であれば、どこの先生でも、どの歯科治療分野であっても、そう大差ない治療をしてくれるものだろう。だって日本では保険診療でルールが決まっていてどこでも同じ費用でしょ。

歯科の専門医制度が先進国としては遅れている日本では、そう思っている方が実は多いのかもしれません。

自分も歯科医となって経験を積むまでは、そう思っていました。

 

しかし残念ながら、歯科医によって、治療結果に大きな差が出ることが多いというのが自分の印象ですし、このことは、海外留学して専門歯科医となって帰国している先生などにしてみれば歴然とした事実です。

 

歯学部学生のころはまだは歯学部病院で勤めている歯科医はひとくくりに優秀だろうと思っていました。

大学の講師の先生の臨床ですら、最近の自分の診断では不良だから再治療しなければならないということがあります。この差は卒後の研修した内容によります。

 

前にも書きましたが、たかが歯科の疾患であっても、その状態に対しての診断の時点でも大きな差があるのです。

 

いい歯医者といっても、誰の場合かによって大きく違う というのが結論です。

 

知識のある人は、顕微鏡を使って質の高い治療をしてくれる歯科医がいいという人もいるでしょう。

 

とにかく早く治療して早く終わって安い保険中心の歯科医がいいという人もいるでしょう。

 

整形外科を探した自分のように、通勤先から近いところが最優先という人もいるでしょう。

 

歯周病になりやすい方であれば、ある程度キャリアのある歯科衛生士が長く担当してくれうようなところがいい歯科医でしょう。

 

親知らずが痛くて困っている方にとっては、ある程度、口腔外科の経験のある歯科医がいい歯医者でしょう。

 

話好きの患者さんにとっては話好きの歯科医やスタッフの多い歯科医院がいい歯医者かもしれません。

 

子供と一緒にかかりたい人であれば、キッズコーナーなどが充実しているところがいい歯医者かもしれません。

 

「自分はどのような歯医者をいい歯医者と思うか」をまずは書き出しましょう。

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2012年2月14日 火曜日

大型歯科医療法人と小規模個人開業医

 
 
先日テレビ番組で歯科医院の選び方などがテーマで国内最大規模の大型歯科医療法人の理事長が出演されていました。
 
この歯科医院は、国内外を合わせて数十件、スタッフ総勢1000名規模とのことで歯科医院としては驚異的です。
 
理事長の先生は歯科関係の雑誌でもしばしば経営の点からコメントを載せておられ歯科界でも知られた先生です。
 
しかし患者さんからみてこういう大規模な医療法人の歯科というのはどうでしょうか。
 
私個人は以下の点でこのような大規模歯科には批判的な立場です。
    長期に通院していると担当歯科医がしばしば変わってしまうことにより、患者さんが振り回される・迷惑を被る可能性がある。
    提供する歯科医療に責任をもちたい、歯科という仕事を全うしたいと考える歯科医は分院拡大をしないものである。(私見)
 
    :自分もかって大型の医療法人歯科に勤務していました。経験の浅い歯科医の立場からすれば、大きい所は多くの歯科医がいるために色んな知見を広めて勉強になる点がある一方、勤務歯科医は年齢層~経歴も様々で、治療方針や、考え方もまちまちでした。もちろん「同一法人内ではなるべく統一した治療方法・診療コンセプトで」ということを目指してはいましたが実際はできていませんでした。また10年以上長く通って来ていた患者さんのカルテは平均して3年くらいで担当医が入れ替わり立ち替わりの状態でした。勤務歯科医というものはもともと将来的には独立開業を考えていたり、スキルアップのために数年単位で勤務先を変えることがよくあるのが実情です。
 また勤務歯科医が歩合給の場合、治療点数が多いこと、自費売上が多いことが至上命題になることがあり(本来あってはならないことですが)不必要な過剰治療がされるリスクもあるかもしれません。
 
    : 自分は海外の歯学部大学院に2年以上留学され各治療分野の専門医として海外で認められて帰国されている歯科医に指導を受けて研鑚をしていますが、そのような海外で知識と技術ともに認められた歯科医というのは私の知る限りでは小規模個人開業の先生ばかりです。
米国歯科界で非常に権威のある歯科学会の一つは、学会員が分院展開したというニュースが入るとその歯科医は正会員の資格を剥奪されるそうです。
この事実は何を物語っているのでしょうか。
 
全くの個人的見解ですが、結局、分院展開を多数する歯科医というのは、経営的な観点・・不労所得を目当てではないかと考えられます。
 
しかし例外があります。限られた数とはいえ歯科需要はあるが将来的に人口減少が止まりそうにない地域があるとします。その地域の歯科医療需要を満たすために都市部の本院の収益でリスクヘッジしながらあえて採算は合わないけれど僻地で、都心部と同レベルの歯科医療を提供するとしたらそれは素晴らしいことだと考えられます。しかし多くの分院をかかえる大型歯科医療法人は、えてして歯科医院過剰といわれるような都会や住宅地の中の、人口が非常に多いところにあるようですね・・。
 
 大きい医療法人の歯科医院であると数年ぶりにいくと担当医がいなかった ということがありえます。小規模個人開業の医院であれば院長か副院長くらいしかいませんから担当医師の変更に振り回されるということが起きる可能性も低いでしょう。
 他方個人開業の先生が偏った分野の治療オプションしかない先生だと、この治療はできないので他にいってくれということもありえます。大きい法人だと、歯周専門の歯科医 入れ歯クラウンブリッジ専門歯科医、インプラント歯科医 根管治療専門医 口腔外科専門 矯正専門医など多くのスタッフがおり幅広い診療が受けられるかもしれません。

  自分の中で最も良くないだろうと思うのは、「小さな分院を多数」かかえる大規模法人の歯科医院です。なぜかというと、そもそもその医院の成り立ちが「開設者の不労所得目当て」ですし医院長も「雇われ」なので短期間で代わる可能性があります(あくまで私見です)。

しかしなんといっても、結局歯科医療の質、結果を左右するのは、担当歯科医の技術、診断力であり、その歯科医の立場がどうかということは無関係です。
このあたりが、歯科医たるもの生涯研鑽 ということになるのだと思います。

2012.3.3改

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